還源山妙覚院浄光寺(菅笠日限地蔵尊)

還源山妙覚院浄光寺は、神橋から並び地蔵・憾満ヶ淵へ向かうルートの途中にあります。

日光橋を渡って西方向へ曲がり、大谷川沿いに真っ直ぐ進んでいくと、大正時代に整備された水道「石升」が並ぶ石升の道があります。

石升の道の終点に案内板があります。左に曲がると憾満ヶ淵、真っ直ぐ行くと浄光寺です。

まっすぐの道へ入るとすぐに山門が見えてきます。

還源山妙覚院浄光寺の由来

山門の手前に浄光寺の由来が書かれた案内板が立っています。

それによると日光山を開いた勝道上人が、開山堂の裏にある仏岩に往生院を建てたのが期限で、鎌倉時代に開かれた六供浄光坊と合併した後、江戸時代になってから今の場所に移されたとのこと。

往生院というと浄土教の施設ですね。勝道上人が生きた奈良時代末から平安時代初期のころには、すでに日本にも浄土教が入ってきてはいたようです。

ただ、山岳修行のために日光に入った勝道上人が浄土教の施設を建てたとは考えにくいので、これは勝道上人の名前を拝借しているだけではないかと思います。

門前の石碑にもあるように天台宗のお寺。

ご本尊は阿弥陀如来です。

浄光寺の本堂。

本堂には阿弥陀三尊が安置されているとのこと。阿弥陀三尊を本尊とするのは輪王寺と共通しています。

還源山妙覚院浄光寺の境内の様子

まずは境内の外。

山門の手前に菩提樹が立っています。

その横の石祠は天神・菅原道真公を祀る向山天神です。

当地の大工や木挽きの棟梁が信仰していたといいます。

山門へ向かう参道には庚申塔が並びます。

その中の一基。

この燈籠型の庚申塔は日光に特有の日光型庚申塔だそうで、日光市指定文化財です。

山門の手前、左右にお地蔵さんが向き合って鎮座しています。

その横には湧き水。閼伽とは仏に供える水のことです。

柄杓もありますが、時節柄飲むなら自分でカップを持っていくのがいいでしょう。

こちらの祠はちょっとよくわからないです。

山門を入ってすぐの左側にある梵鐘。

こちらは栃木県の指定文化財で、室町時代に作られた日光最古の梵鐘です。

境内の木々はきれいに整備されています。

中には更紗蓮華や、推定樹齢550年という檜なども。

水子地蔵や六地蔵なども並んでいます。

本堂前の石灯籠。

これも日光市指定文化財の日光型庚申塔で、入り口の単に燈籠を模したものと違いちゃんと燈籠の形になっています。

うっすら庚申供養塔と掘られているのが見えます。

中国の道教と関わりが深い民間信仰の庚申信仰は、日本にはかなりうっすらと伝わって庚申信仰の核心である天帝の要素は一切なくなりました。

そのかわり庚申の申が猿ということで、ダジャレで日本の猿田彦の信仰と結び付けられています。

日本の庚申信仰の場合、天帝のかわりに青面金剛という神がでっち上げられていますが、日光の庚申塔では青面金剛よりお猿が掘られているものを多く見かけます。

本堂の前には菅笠日限地蔵堂があります。

菅笠日限地蔵。

年老いて畑仕事ができなくなったおじいさんが祈ったところ、お地蔵さんがかわりに畑を耕してくれたという日本昔話風の言い伝えがあります。

ちょっと説明がわかりにくいですよね。日を限ってというのは、この日だけとかこの日からこの日までと限定してその中でできるお願いをすると叶えてもらえるということのようです。

つまり、お金持ちにしてくださいとか若返りたいというのはダメ。でも、明日だけなにか叶えてくださいというのはOKということですね。

お地蔵さん自体はガラスが光を反射してよく見えませんでした。

地蔵堂の裏側にも地蔵像が並んでいます。

こちらは帽子を深くかぶらされていてラッパーのようになっています。

我はインド生まれ仏道育ち菩薩のやつはだいたい友達

とか歌い出しそうです。

お地蔵さんと、その中に日光ではよく見られる如意輪観音が混じっています。

日光に如意輪観音像が多いのは、如意輪観音が修験道と関わりがあるためのようです。

ゆるキャラ風のお地蔵さんもいました。

この頭だけのお地蔵さんは、明治35年の大谷川大洪水で流された並び地蔵のうちの一体だそうです。

日光田母沢御用邸記念公園に展示されている明治35年以前の並び地蔵を写した写真に、今並べられている地蔵像より大きなお地蔵さんが写っていました。あるいはその像の頭かもしれません。

近いんだから戻してあげればいいのにと思います。

墓地の入口に並んだ三基の石碑のうち真ん中は、日光市の指定文化財・防火隊碑です。

江戸時代に幕府によって設置された日光火之番の同心を勤め、日光で亡くなった人を供養するために建てられました。

還源山妙覚院浄光寺の情報

還源山妙覚院浄光寺

日光市匠町7-17
東武日光駅から徒歩で約30分

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