二荒山神社別院滝尾神社

世界遺産に指定されている日光の二社一寺の一社・二荒山神社のいわば奥の院という感じの神社が二荒山神社別院滝尾神社です。

神橋から滝尾神社まで至る道は日光市の史跡探勝路に指定されています。

その行程はこちら。

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二荒山神社別院滝尾神社の由来と御祭神

主祭神は日光市内の他の瀧尾神社と同様田心姫命。

宗像三女神の一柱で、アマテラスとスサノオのうけい(誓約)によって生み出されました。

他の瀧尾神社と異なるのは、ここでは田心姫命が女峰山の女神という設定になっていることです。

創建は弘仁11年=820年。空海が建てたということになっているようです。

しかし史実では空海はそのころ京で宮仕えをしており、このような辺境に来る暇はなかったでしょう。

日光市内で空海と関わりがあるとされるところを見ていくと、修験道の痕跡を感じられることが多いです。

修験道は山岳信仰と密教が習合して作られたものなので、おそらくこの神社の創建には女峰山を信仰する修験者が関わっており、箔付けのために空海の名前を利用したのでしょう。

神社の由来が盛られるのはよくあることです。

二荒山神社別院滝尾神社の境内の様子

山中から流れてくる天狗沢に架かった橋を渡ると滝尾神社です。

左手に行くと白糸の滝があります。

空海が修行したなんていう言い伝えがあります。というか、意図的に流されたと思しき宣伝ですね。

滝尾神社へは山の斜面に作られた石段を登っていきます。

なかなかの斜面です。

石段を登りきったところにある「別所跡」と呼ばれる広場。

強飯式という山伏が無理やり大盛りの飯を食べるのを強要する意味不明な儀式が生まれたところだそうです。

そういう施設があったことからも、修験道とのつながりで作られた神社であることが推察されます。

その隣には「影向石(ようごうせき)」空海が祈願すると女神様が顕現したという石があります。

高野山はいいかげん名前の使用量をとってもいいんじゃないかと思います。

看板の奥にある石祠がおそらく影向石。

でもその横にある岩のほうが神様が降り立つのにふさわしい感じのようにも思えます。

日光ではところどころで見かける男性器を模した石。栃木県内の男性器崇拝は、子孫繁栄を祈る「金精神」の影響だと見る向きもあるようです。

参道を進むと運試しの鳥居があります。

この丸に向かって3回石を投げ、1つでも石が丸を通ると願いが叶うというもの。

今は危ないからか鳥居の破損を避けるためか、ボールを投げる方式に変わっています。

まあ石にしろボールにしろそれで願いがかなうなんてことはありませんが、ストラックアウト的な遊びとして試してみてもいいかもしれません。

重要文化財の楼門。

明治時代に神仏分離令が出るまでは、寺の山門のように仁王像が置かれていたとか。

ここが滝尾神社の拝殿。

裏にまわると、拝殿と本殿が分断されています。

この本殿前の唐門と本殿も重要文化財です。

本殿裏の扉。

ここからご神体の女峰山を拝するために付けられているようです。

ということは、実際のところ本殿といいつつ役割は拝殿です。

本殿裏の無念橋。本来の役割は、この先にあるご神木と向き合うために俗界と切り離される結界です。

しかし、この短い橋を自分の年齢と同じ歩数で渡ると願いが叶うという設定が後付されました。

無念橋を渡ると、ご神木の三本杉が立っています。この杉の遠く向こうにある女峰山を拝するための目印でもあったようです。

現在立っているのは、江戸時代に植えられたものです。

こちらは摂社の滝尾稲荷神社。

神使のキツネさんです。

そういえば今はいない仁王がその役割を果たしていたためか、滝尾神社のほうには狛犬さんがいません。

稲荷神社の左手にある石段を降りていくと「酒の泉」があります。

ここでもしっかり空海の名前が使われています。

日光市内の酒造業者によい酒ができるご利益があるとして信仰されている泉です。

現在は落ち葉の堆積をふせぐためかネットが張られています。

白糸の滝につながる天狗沢に架かる橋。

渡った先には「子種石」があります。

この石の周りをぐるりとまわると子宝に恵まれ、安産になるとのこと。

二荒山神社別院滝尾神社の情報

二荒山神社別院滝尾神社
車は神橋から稲荷川方面に向かい、稲荷川に沿って北上
徒歩は以下を参照してください

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