日光市の地図をいろいろ眺めているうちに「富士山」と記されているのを発見しました。
日本各地に「○○富士」と呼ばれる山はいくつかありますが、それらは正式名称が他にある山。
しかし、正式名称も富士山と名乗る山も国内には意外と多いようです。
日光、というより旧今市市の富士山はどうやら自宅からそれほど遠くないようなので、登りに行ってみることにしました。
並木大橋から富士山のふもとまで
出発点は並木大橋です。
ここからまず国道461号線を北上します。並木大橋から北の国道461号線は、イオンやカインズ、ベイシアなどが並ぶ比較的発展した通りです。
大谷川の上を鳶が飛んでいました。
よくぴーひょろ鳴いているやつです。
スーパーオータニまで来ると道が二俣に分かれます。
国道352号線と国道461号線の分かれ目です。
右の国道461号線、矢板方面に進みます。
しばらく行くと左側に高男神社。字は違いますがおそらくは高靇神社と同系統の神社です。
しばらくは農村の風景が続きます。
旧今市地区に多いお馬さんを祀る石碑。街道沿いの荷運び以外にも、農作業のパートナーとしても大切にされていたことがうかがわれます。
並木大橋から歩いて1時間ほどして見えてきた山。方角からしてこれが“富士山”のはずです。
道なりに山のほうへ進んでいくと、木に打ち付けられた大きなわらじが見えてきました。
きれいでできたてのようだと思っていたら、どうやら昨日作られたばかりのものだったようです。

このニュースは帰宅後に知ったもので、行った時点ではまったく知りませんでした。
偶然とてもいいタイミングだったようです。
横に説明書き。大きなわらじを飾っておくことで、こんなわらじを履く大男がいるんだぞと示す魔除けの意味があるとのこと。
ちなみにこれよりもっと大きなわらじを横浜市の戸塚区で見たことがあります。
その横には鳥居。ここが富士浅間神社の入り口かつ、富士山の登山口です。
富士山ふもとの不動堂
その前に、登山口左にあるお堂に寄り道。
神とも仏ともつかない石像がたくさん並んでいます。
お堂の中には不動明王。
『仏説不動経』の額がありました。
大雑把に言うと、不動明王は超パゥワァーがあって超慈悲の心があるので、仏法に帰依しようとしない人も縛り付けて帰依させるんだぜというなかなかヤバめのことが書いてあります。
不動明王が日本でやたらと信仰されているのは、発心からではなく人知を超えた力で強制的に帰依させてくれるという他力本願的な部分からかもしれません。
貪瞋痴、つまり悟りを妨げる欲、怒り、愚かさを切り捨ててくれるという剣がトライデントのように飾られています。
本来の仏教的にはそういうのは自分で克服しないといけないんですけど。
お堂は石像に取り囲まれています。